歯周病と心筋梗塞
揖斐郡池田町の歯医者
くつい歯科クリニックの歯の豆知識
歯周病と心筋梗塞について、お話しします。
歯周病は、歯周病菌の感染によって起こります。
歯周病菌はそれ自体が毒素を持った有害な菌です。
歯の根元に住み着いた歯周病菌は血液に入り込みますが、その際に身体の防御システムが歯周病菌の毒素に反応し、細菌を殺そうとする白血球やマクロファージが動き出します。
身体を守る為に働くマクロファージですが、実はこれが動脈硬化に関係していると言われています。
マクロファージはコレステロールと一緒になって血管の内側の壁に入り込み、血管を硬くすると共にこぶのように内側に張り出し、血管の通りを悪くしたりするのです。
又、歯周病菌の毒素も血小板を集め、血栓を作ると言われています。
実際に、血液に入り込んだ歯周病菌が、動脈硬化を起こしている心臓の血管で見つかっており、歯周病の人とそうでない人を比較した論文でも、歯周病の人の方が心筋梗塞を引き起こす割合が3割も高いと指摘されています。
血液中に細菌がいる状態を菌血症と言いますが、菌血症になると血管の弾力性が無くなってしまいます。 又、更に血液中の細菌が増えると菌血症から敗血症になります。
敗血症になると身体中の臓器が機能不全を起こしたり、血圧が急激に下がりショック状態に陥る事があります。
命を落としてしまう事もまれではありません。
心筋梗塞や敗血症を防ぐ為にも、歯周病の方は適切な治療を受け、身体全体の健康を守りましょう。